カリカリとした食感が特徴のメンチカツは、そのおいしさで多くのファンを持っています。
しかし、「メンチ」という言葉の意味を知っていますか？
メンチカツ・ミンチカツ、この二つのよく混同される料理について、ここで明確にします。
まず、メンチカツの「メンチ」という名前の由来と、ミンチとの違いについて説明します。
また、コロッケやハンバーグといった他のフライ料理との主な違いも解説し、毎年3月7日に祝われる「メンチカツの日」の背景もご紹介します。
メンチカツの作り方とその魅力について
メンチカツを作るには、以下の材料が必要です：
ひき肉（豚肉または牛肉）
細かく刻んだ玉ねぎ
塩とこしょう
これらの材料をよく混ぜ合わせた後、楕円形に整形します。次に衣をつける手順は以下の通りです：
1. まず小麦粉をまぶします。
2. 次に溶き卵をしっかりと絡めます。
3. 最後にパン粉を全体に均一にふりかけます。
その後、油でゆっくりと揚げ、ゴールデンブラウンに仕上げます。
これで、サクサクのメンチカツの完成です！
見た目はコロッケに似ていますが、メンチカツはひき肉をたっぷり使用しており、割ると中からじゅわっと肉汁が溢れ出すのが特長です。
メンチカツの名前の由来とその語源
メンチカツの「メンチ」という言葉は、細かく刻まれた肉を指します。
これは「ミンチ」とも呼ばれ、英語の「mince」（細かくする）から来ています。
また、「カツ」は「カツレツ」の略称です。
この語はフランス語の「cotelette（コートレット）」に由来し、元々はパン粉をつけて調理される仔牛の薄切り肉を意味します。英語では「cutlet」として知られています。
日本のカツレツは、牛肉や豚肉を使用し、小麦粉、卵、そしてパン粉で衣をつけて揚げる料理で、一般的には単に「カツ」とも呼ばれます。
メンチカツの誕生と発展の歴史
メンチカツは明治時代の30年代に、東京・浅草の洋食店「煉瓦亭」で「ミンスミートカツレツ」として初めて提供されたとされています。
この名前は英語の「mince」（細かくした肉）と「meat cutlets」（肉のカツレツ）を組み合わせたものです。
その後「メンチカツ」として日本語化されました。
別の説では、神戸市の「三ツ輪屋精肉店」が発祥の地とも言われています。
ここでは昭和初期に洋食のミートボールを参考に「ミンチカツ」を開発し、主に牛肉を使用した関西独自のバージョンが誕生しました。
これらの異なる背景を持つ地域での肉の選択や名称の変化を経て、メンチカツという名前は日本全国に広まり、多くの人々に愛されるようになりました。
メンチカツとミンチカツの地域差と肉の種類による名称の違い
メンチカツとミンチカツの名称には、使用される肉の種類によって違いがあります。
全国的には「メンチカツ」と言えば、一般的に牛肉と豚肉の合いびき肉が使われます。
しかし、関西地方では「ミンチカツ」と称される場合、牛肉のみを使用することが多いのです。
これは関西で牛肉が特に好まれることによるものです。
そこでは「肉」と一言で言えば、通常は牛肉を指すことが多いためです。
その結果、関西では牛肉だけで作るカツを「ミンチカツ」と呼び、牛肉と豚肉を混ぜたものは「メンチカツ」と区別して呼ばれます。
ただし、特に若い世代では、このような呼び分けにこだわらず、関東地方と同様にどちらも「メンチカツ」と呼ぶこともあります。
メンチカツと他のフライ料理の違い
メンチカツ、ハンバーグ、コロッケは見た目が似ていますが、それぞれの作り方には大きな違いがあります。
まず、メンチカツとハンバーグはどちらもひき肉を使います。
しかし、ハンバーグは成形した肉をそのままフライパンで焼いて調理します。
一方、メンチカツは成形した肉に衣をつけて揚げるため、フライされたハンバーグとも表現されることがあります。
コロッケとの違いでは、共通して揚げ物である点は同じですが、主要な材料に差があります。
メンチカツは主に生のひき肉と玉ねぎが使われるのに対し、コロッケは茹でたじゃがいもをベースに、ひき肉や玉ねぎが少し加えられることが一般的です。
これらの料理は製法や主成分の違いから、異なる味わいと食感を楽しむことができます。
実は3月7日は「メンチカツの日」
3月7日は日本で「メンチカツの日」として親しまれています。
この記念日は2009年に香川県の冷凍食品製造・販売会社「株式会社味のちぬや」によって制定されました。
日付は「3（ミ）」と「7（ナナ、ンチと読み替えて）」を組み合わせた語呂合わせから選ばれました。
この日はメンチカツの消費を促進するために設けられています。
さらには、受験シーズンに合わせて受験生の成功を願う意味も込められています。
特別なイベントはありませんが、多くの人々がメンチカツを食べてこの日を楽しんでいます。
子どもに教えるメンチカツとミンチカツの違い
子ども：「ミンチカツ」って言っている友達が学校にいるんだけど、それって何？メンチカツと違うの？
私：いい質問だね！メンチカツはひき肉と玉ねぎを混ぜて小判形にして、パン粉をつけて揚げる料理だよ。一方でミンチカツは、特に関西地方でよく見られ、主に牛肉のみを使って作られるんだよ。お友達はもしかすると関西出身なのかもね。
子ども：へえ、そうなんだ。じゃあ、恵方巻みたいにミンチカツの日ってあるの？
私：実はね、3月7日が「メンチカツの日」として定められていて、多くの人がメンチカツを食べる日なんだ。これは関西で「ミンチカツ」とも呼ばれることから、3月7日（3は「ミ」と7は「ンチ」）という日付で語呂合わせがされているんだよ。
子ども：なるほど！次のメンチカツの日には、ぜひメンチカツを食べたいな。
私：それはいいね！その日には一緒に美味しいメンチカツを食べに行こう！
この会話を通じて、メンチカツの名称の由来やミンチカツとの違い、他の揚げ物との区別を子どもにも分かりやすく説明してみました。
